野球の監督はユニフォームを着ていて、サッカーの監督はスーツを着ている理由。 | ブログ | 野球ユニフォーム UNIO
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2015.8.11

野球の監督はユニフォームを着ていて、サッカーの監督はスーツを着ている理由。

昔、友人が就職活動中の試験にてこういう問題がだされたことがあったそうです。

「野球の監督がユニフォームを着て、サッカーの監督がスーツを着ている理由を答えなさい。」

その友人はその理由がさっぱり分からなかったそうで後日僕に質問の答えを聞いてきたのですが、僕もその時は答えが分かりませんでした。
今回、急にその理由が気になってしまったので、調査結果をレポートさせていただきます。

確かにジャイアンツの原監督はユニフォーム姿が凄い印象に残っていますし、ユニフォーム姿以外の姿を見た記憶はあまりありません。
一方サッカーの場合、例えば日本代表監督を例にすると、トルシエ監督もジーコ監督もハリルホジッチ現監督も、みんなスーツを着て指揮をしています。

今回調査したところ、その理由に主に2つの説があり、どちらも非常に頷けるものだったので、今回は両方をご紹介させて頂ければと思います。

野球は発足当時、選手が監督を兼務していた

今から150年ほど前、野球というスポーツがアメリカで誕生した時、監督は専門職ではなく、チームの選手の一人が担う役割の場合が多くあったようです。
チームキャプテンと監督が統合したような立場だったようで、当然監督も打席に立つ必要もあれば守備に就く必要もあったわけです。
当然ユニフォームを着ていなければプレイはできませんから監督だけスーツを着るという訳にはいきません。
その伝統が今も息づいているというのが有力な説の一つです。

皆さんがご存知の様に、近年でも選手が監督を兼務するというケースはありますよね。
我々の世代(私、ゆに男は1983年生まれです)には監督の印象が強い野村監督も、その昔監督と選手兼任していた時代がありましたし、その愛弟子の東京ヤクルトスワローズの古田敦也さんも監督を兼任されている時代がありました。
最近では中日ドラゴンズの谷繁元信さんも選手と監督を兼務されています。

いわゆる「代打、俺。」のケースです。一度でいいからこのセリフを言ってみたいものです。
しかし選手としての自分の能力を客観視しながら、場面に応じて的確に起用するなんて本当に可能なんでしょうかね?
やっぱりちょっとは贔屓目にならないもんなんですかね?

野球では監督がフィールドに入る。サッカーでは入らない。

サッカーではフィールドに監督が入ることは禁止されています。ライン際まで監督が近寄ってくることはありますが、決してラインをまたぐことは許されません。

一方野球ではベンチから監督が走ってきて審判に抗議することもありますし、場合によってはピッチャーにアドバイスするためにマウンドに上がることも許されています。
フィールドは神聖な場所という考え方もあり、ユニフォーム姿以外では立ち入るべき場所ではないと考えられているのでしょう。

その昔、サッカーの試合で名古屋グランパスのストイコビッチ監督がベンチの前に飛んできたボールを蹴り返し、ボールをゴールの中に叩き込んだことがありました。非常に鮮やかなロングシュートでしたが、もちろん得点にはならず、それどころか退場処分になってしまい、試合後にインタビューで彼は「悪気はなかったんだ。でも最高に良いシュートだっただろう?」と語り伝説になりました。
その時、彼はもちろんスーツを着ていました。

まとめ

ということで結論は、
野球は競技の発足当時、選手が監督を兼務しており、現在においても監督はフィールドに立ち入ることが多く、場合によってはプレイすることもあるので、野球の監督はユニフォームを着ています。
サッカーの場合は選手と監督の役割が明確に分けられており、服装にもその違いが表れている、という答えが有力なようでした。

しかし、このルールはあくまでも慣習という意味合いが強く、ルールとしてそういう規定があるわけではなさそうです。
そのため、例外もちらほらと見受けられます。
サッカーで言えば、オシム監督は基本ジャージ姿で指揮をとっていましたし、フランスW杯の時の岡田監督はジャージ姿で頭を抱えていた姿が印象的でした。
海外の有名クラブでは、チェルシーのモウリーニョ監督やアーセナルのベンゲル監督など、非常にダンディーなスーツ姿が印象的でとてもカッコ良いですが、中にはジャージ姿で指揮をとる監督もいるようです。

一方野球の世界ではスーツを着て指揮をとった監督は僕の記憶には一人もいないのですが、調べてみたところ、かつてメジャーリーグではコニー・マックという、なんと53年間も監督を続けた伝説の監督がいるのですが、彼は50年間はスーツを着てベンチに座ったという紳士で、かつてベーブ・ルースやルー・ゲーリックなどの名選手も彼が指揮していたチームに在籍していました。
その紳士ぶりはスーツだけではなく、監督に専任していた50年間は一度も退場処分を受けなかったそうです。

Main Photo by Maximum Mitch

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