いろいろとルールが細かくて難しい野球というスポーツは、ユニフォームに関しても様々なルールがあります。草野球チームの創立などでユニフォームのオーダーを考えているという方は、一度ユニフォームのルールも簡単に確認しておきましょう!
「公認野球規則」とは?
日本の野球のルールは、「公認野球規則」というものによって制定されています。この規則は、試合の進行からユニフォームや道具に関することまで細かく規定する「野球ルールの教科書」とも言えるもの。日本の野球界はこの規則を基本として、それぞれの野球団体で独自のルールが設けられている構造です。詳細な部分は所属する団体のルールも確認してみてください。
この記事では、2016年現在の公認野球規則を収録した下記の書籍から、主なユニフォームのルールを抜粋して紹介していきます。
ユニフォーム=必ず全員が同じものを着る
ユニフォームとはまず「全員が同じものを着る」ということが大前提。規則には以下のように明文化されています。
“同一チームの各プレーヤーは、同色、同形、同意匠のユニフォームを着用”
“自チームの他のプレーヤーと異なるユニフォームを着たプレーヤーは試合には参加できない”
“アンダーシャツの外から見える部分は、同一チームの各プレーヤー全員が同じ色でなければならない”
他のチームのユニフォームを着用することはもちろん、マークの色など一部だけでも他のメンバーと異なるデザインや形のユニフォームは認められません。アンダーシャツの色も統一するように記されていますね。
背番号にもルールがある
“ユニフォームには6インチ(15.2センチ)以上の大きさの背番号をつけなければならない”
ユニフォームには必ず背番号をつけなければなりません。選手交代時など、試合の進行に背番号の確認が必要となるからです。約15㌢以上からという背番号の大きさのルールについても、豆知識として覚えておくといいかも。
“名前をつけることが決定した場合は、チーム全員のユニフォームにつけなければならない”
また背番号の上のネームについては、つけるかつけないかをチーム全員で統一するように定められています。多くの球団が背ネーム入りのユニフォームですが、ヤンキースは背ネームを入れないクラシックなデザインのユニフォームを採用していますね。
禁止されているユニフォームの着方やデザイン
日本のプロ野球では、最近ではオリックスのチェック柄ユニフォームなど変わったデザインのものが登場することもありますが、デザインはどんなものでもいいわけではなく、禁止されているものもあります。
“ユニフォームには、野球用ボールをかたどったり、連想させるような模様をつけてはならない”
“ガラスのボタンやピカピカした金属を、ユニフォームにつけることはできない”
野球ボール模様のデザインはあってもおかしくないような気もしますが、考えてみると見たことがないですよね。プレーするのに紛らわしい、というのが理由です。ガラスや金属も、単純に危ないことに加えて、光が反射してプレーに影響が出る可能性があるからでしょう。
また、以下のような禁止事項も規則には記されています。ボロボロのユニフォームはNGなので、試合用のユニフォームはできるだけ試合だけで使用するようにした方がいいですね。
“袖がボロボロになったり、切れたり、裂けたりしたユニフォームおよびアンダーシャツを着てはならない”
“各自の両袖の長さは、ほぼ同一にしなければならない”
“ユニフォームの色と異なった色のテープまたはその他のものを、ユニフォームにつけることはできない”
投手に関するユニフォームのルール
“投手以外の各プレーヤーは、アンダーシャツの袖に番号、文字、記章などをつけることができる”
野手に認められている、アンダーシャツの袖に入れる刺繍やプリントは、投手では禁止されています。袖にマークがあると打者からボールのリリースが見えにくいからです。同じ理由でグラブも、複数の色の配色や、白色のものは禁止されています。また、リストバンドも投手はつけることができません。これは前述の理由に加えて、ボールにワセリンなどを塗って変化しやすくさせる「不正投球」を防ぐためです。